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2012年10月 (社員向け)月例社長メッセージ

なぜ人間力向上に取り組むのか?

「技術力×人間力=総合力」の向上を、中期経営計画の戦略目標の一つとして設定しています。当期からは、その具体的取り組みも始まっていますが、いま一度、「なぜ、われわれは人間力の向上に取り組むのか?」について、おさらいをしておきたいと思います。

中計の戦略目標の原点は、すべて、リーマンショックの教訓です。したがって、人間力の向上という課題認識も、リーマンショックの際に、実際にわれわれが経験したことに基づいています。それは、「お客さまは、メイテックのエンジニアに対して、技術力を求めるのは当然であるが、ある意味では、人間力(*リーマンショック当時は、ISOで規定した「技術力・信頼性・人間性」の三要素のうち、信頼性・人間性の部分)を、非常にシビアに評価される」という経験です。実際に、そうした評価によって契約終了になったケースがたくさんありました。つまり、いくら“技術力”が高くても、“人間力”が低い場合は、お客さまからの総合的な評価は低くなるという事実です。

ここを原点としているがゆえに、人間力の二つの力のうち、「全員が等しく持つべき力」と決定した“共通の人間力”を、会社主導で行なっていくと定めているわけです。会社主導とは、新卒研修であり、教訓研修であり、若年層向けヒューマン研修であり、クレーム対象社員(予防含む)向けヒューマン研修のことです。あるいは、前々期から全社員向けに実施しているWebヒューマン研修のことです。ちなみに、来期からはヒューマン研修は、「人間力研修」に呼称を変更します。

例えば、Webヒューマン研修の目的は、「有事のときに契約終了にならないこと」です。つまり、これくらいならいいだろうという気のゆるみや行動を、お客さまは常に見られているがゆえに、いざ有事の際には、そうしたことが契約終了につながるということです。その意味では、自分たちで自分たちの「機会と場」を守ることが目的だということです。

したがって、まず、“共通の人間力”を、会社主導で全社に徹底していきます。同時に、“多様な人間力”については、すでに一部ECで動き始めている現場主導の取り組みに期待したいと考えています。
会社主導と現場主導の両方の取り組みによって、人間力向上の取り組みを体系化していきたいと考えています。これも、人間力向上に対する“共創”の取り組みです。


以上

メイテックグループCEO
代表取締役社長 西本甲介