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2018年2月 (社員向け)月例社長メッセージ

「ユーザー視点」を常に忘れない

年の始めに、いち早く開催される世界的な「家電見本市」といえば、米ラスベガスでおこなわれる「CES(Consumer Electronics Show)」でしょう。

前回2017年の「CES」では、「つながる」をテーマにして、「いかに企業や製品・技術がつながって、新たな付加価値を提供していくか」に、取り組むことの端緒についたことで注目されました。2018年はさらにその先の、「一つの企業単位ではなく、複数の企業が連携した状態で、新しいサービスを提供する」という「つながった状態そのもの」から生まれる、無限大の価値の創造を目の当たりにすることができました。安全、楽しい、便利ほか、さまざまな視点がある中で、「何をユーザーが『幸せ』と感じることができるのか」を、各分野を代表する多くの企業が愚直に追求しています。その結果としてこれからどんな世の中になっていくのかと、私自身も非常にワクワクしています。

一方で、各企業のポジショニングやターゲットユーザーが分かりにくくなってきています。今までB to Cが中心だった企業が、B to Bを事業の中核とした企業に変化することもあれば、その逆もあります。企業は生き残るために、事業ポートフォリオを迅速かつ柔軟に変化させていますので、従来のB to B、B to Cという視点だけでは単純に役割区分できないのかもしれません。

また、最近「プラットフォーマー」という表現を頻繁に見聞きします。「プラットフォーマー」は付加価値の源泉となる膨大なデータを利活用して、革新的な製品やサービスを新たに生み出すプレーヤーです。今、裾野の非常に広い自動車産業では、次世代の「クルマ」の進化を担うモビリティサービスの「プラットフォーマー」にいち早く辿り着くべく、多くのグローバル企業が連携、あるいは競合しています。

おそらく、10年後の社会や企業は、われわれが想像する以上に速いスピードで、進化を遂げていると思います。とても楽しみな反面、脅威も感じます。10年後の社会は、自動化やシステム化が進み、AIも機械学習を繰り返して、自己進化を遂げているでしょう。今ある仕事の約50%が、ロボットやAIにとって変わられるという見方も有識者の中にはあります。だからこそ、われわれ人間は、「ユーザー視点」でモノ、コトを考えて、創造できる知見と知識を増やし行動することが重要です。

メイテックエンジニアの皆さんにこれからも期待することは、「ユーザー視点」、「マーケット視点」を常に忘れずに、設計・開発業務に真摯(しんし)に向き合うということです。マニュアル化された業務を淡々とこなす作業ではなく、数多ある情報の中から必要な情報を利活用して、自らで考え、判断し、行動していくことが、お客さまから求められるメイテックエンジニアの付加価値です。

以上

メイテックグループCEO
代表取締役社長 國分 秀世