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2018年3月 (社員向け)月例社長メッセージ

実現できることの「証明」

2018年に入り、米国や日本による超小型ロケットの打ち上げが次々に成功しています。宇宙産業が本格的にビジネスとして成立する日も近いと感じます。

われわれにとって、今まで宇宙は「遠い存在」というイメージが強く、「追いかけても届かない」「行くことができない」「見ることができない」という儚いものではなかったでしょうか。それが技術の進化とともに、人類が神秘的な月に降り立ち、高度な天体望遠鏡で新しい星を見つけ、宇宙ステーションから撮った地球のライブ映像を見ることができるようになりました。

私は、宇宙環境での開発が今後も進むことで、大きく3つの期待を持っています。

一つ目は、「宇宙環境利用というものを介して、地球に住むわれわれの生活が便利になっていく」ということ。例えば衛星測位システムにより、カーナビゲーションやスマートフォンなど、位置情報を利用したさまざまなサービスで生活が便利になり、通信衛星により地球の裏側で行われているスポーツやイベントも、リアルタイムで観られるようになりました。今後さらに測位精度が高まることで、自動運転の実現やドローンによる遠隔地支援の活用などが加速するでしょう。

二つ目は、「宇宙環境において研究実験したことが、新たな技術開発に活用される」ということ。地球では想定できない無重力という特殊な環境を活かす、さまざまなジャンルの研究を通して、科学や技術の発展につながる可能性が期待できます。

三つ目は、「宇宙環境資源の活用」。月や火星上にある水、鉱物をどう活用することができるのか、その可能性を追求するために、ロケット開発や有人宇宙船開発は進化を遂げてきたとも言えます。また、宇宙環境の開発や整備が進めば、将来的には宇宙で生活するということも、夢ではないのかもしれません。

メイテックエンジニアの皆さんは、普段お客さま先の設計・開発業務を担う中で、さまざまな課題や問題と対峙していると思います。その時は、ぜひ「実現したい」という想いを、持ち続けてほしい。「無理」と思った時点で、可能性は失われます。宇宙開発は、長い間何度も何度も壁にぶち当たりながら、その都度少しずつ前進して、精度を高め成功をつかんできました。これは、人類が、そしてエンジニアが、決してあきらめずに「実現したい」という強い想いを持って、積極的に挑戦してきた成果なのです。

夢は「かなう」ものではなく、「かなえる」もの。宇宙開発が発展してきた事実こそが、実現できることの「証明」です。

以上

メイテックグループCEO
代表取締役社長 國分 秀世