わたしがエンジニア時代に意識していた中で、今でも大切にしていることがあります。それは「相手の視点に立って物事を考える」ということ。まさに「利他の精神」とも言えます。
まず、自分の思考や姿勢について、相手が「どのように感じるのだろう」、「どのように理解するのだろう」ということを、強く意識して行動するようにしてきました。さらに、相手にとって「安心できる状態」、「期待できる状態」を創るために、コミュニケーションの質を高め、明確にYES・NOですぐ判断ができる方法を模索して、提案するよう心掛けてきました。
また、「相手」という言葉の範囲として、目の前にいる製造業のお客さまだけではなく、そのお客さまにつながっている多くの方が「相手」ととらえてきました。その「相手」の役割やミッションを配慮、考慮して行動することにより、多くの「相手」に自分のエンジニア価値を感じていただき、「これは便利だね」や「生活が豊かになるね」という声につながっていく。結果として、お客さま自身の評価や業績が高まり、お客さまにとって「非常にうれしい状態」を提供できるようになる。われわれメイテックエンジニアは、その状態を目指してチャレンジし、たどり着くことで「お客さまの期待を超えるエンジニア」という評価を獲得できるのだと考えています。
さて、2018年秋号の季刊誌SYORYU(社内報)では、特集テーマを「Catch&Action」としてクローズアップしています。この「Catch&Action」は、お客さまに「うれしい」をつなげるために、エンジニアの皆さんがお客さまの期待や要望を把握して具体的な行動につなげているか、という事実を集めたものになります。
今の世の中はたくさんの情報が渦巻いていますので、PUSH(プッシュ)で飛び込んでくる情報だけでも仕分けするのが大変かもしれません。しかし、本当に自分にとって、「相手」にとって重要な情報を収集するためには、PULL(プル)の情報を自ら意図をもって取りに行くことが必要です。
今回の特集の中でも、お客さまが指示される言葉や指示通りに行動するだけではなく、その背景にある本質的な課題やニーズをつかみ、改善提案や一歩先のプロセスを用意しておくなど、「相手の視点に立って物事を考える」うえで非常に参考になる「Catch&Action」を紹介しています。
メイテック社員の皆さんが、次の成長の一歩を踏み出す「気づき」や「きっかけ」をつかむために、ぜひ一読することをお薦めします。
メイテックグループCEO
代表取締役社長 國分 秀世