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2021年6月 (社員向け)社長メッセージ

広がる「X-Tech」市場

総務省が毎年取りまとめている「情報通信白書」によると、「X-Tech(クロステック)」は、「産業や業種を超えて、テクノロジーを活用したソリューションを提供することで、新しい価値や仕組みを提供する動き」と捉えられています。これは2018年版で報告された内容の一節ですが、「X-Tech」は、その当時と今を比較しても急激な速さで変革しているものと思われます。
 

私が「X-Tech」で注目しているのは、持続可能な社会を実現していく上で最も重要な「生命」に関わる分野です。具体的には「MedTech(医療)」や「HealthTech(健康)」、あるいは「FoodTech(食料)」や「AgriTech(農業)」、そして「CleanTech(環境)」でしょうか。 医療分野では、コロナ禍の影響もあり、既に「オンライン診療」の活用が本格化しています。また5Gなどの高速・大容量・低遅延の通信環境が整ってきたことで、遠隔によるロボット支援手術の社会実装も推進され始めています。今後、5Gを含め「X-Tech」を支える要素技術は、ますます進化を遂げ、今まで無理だと諦めていた製品やサービスも新たに生まれてくると思われます。
 

さて、当社では2021年度も全社員を対象にした「DX研修」を開講します。DXは、進化したテクノロジーを浸透させることで、人々の生活をより良いものへと変革させるという概念です。その概念をAIやビッグデータ、IoT、5G、ロボティクスなどの要素技術を組み合わせて具現化し、さまざまな分野で新しい価値としての製品やサービスを提供することが、「X-Tech」です。ただし、「X-Tech」は、技術だけが進化しても実現できません。社会課題に対し、どうすれば解決できて、すべての人類が豊かになれるのか、を考えられる想像力(アート)、具体化する設計・開発力(デザイン)、実現できる技術力(テクノロジー)、このすべてを兼ね備えていてこそ実現できるのです。
 

「DX研修」では、DXそのものの概念から理解し、その成果や結果を導き出すためのマネジメントモデルや設計思想、そして要素技術を学べるようにしています。個々を切り離して捉えるのではなく、関連性をもって理解し、皆さんの変化対応力の向上につなげてほしいと思っています。そして、社員の皆さんが研修を受講する際は、研修で得た知識を今後どのような機会で活用できるかを想像して、主体的に参加することをお願いしたい。皆さんが新しい「X-Tech」市場で活躍できることを期待しています。

以上

代表取締役社長
國分 秀世