2023年10月 (社員向け)社長メッセージ
お客さまの「ソウゾウ」を実現するために
日本では、高度経済成長期にはモノの不足もあり、つくれば売れる環境がありました。しかし、今の社会はモノであふれかえっており、良いモノをつくっただけで売れる時代ではありません。昔よりも人の価値観や生き方、働き方が多様化しているため、高機能、多機能な製品=高付加価値という志向は薄れており、「自分にとって本当に必要なモノ以外はいらない」と感じる人が増えているのが現状です。
また、モノの所有に価値を見出す「モノ消費」から、モノやサービスを購入したことで得られる体験に価値を見出す「コト消費」への需要変化も起きています。さらには、企業も生活者もサステナブルな社会の実現に向け、リサイクル可能な製品の選択や再生可能エネルギーの使用が重要になっています。
このように、社会の消費行動が目まぐるしく変化しているため、われわれはモノやコトを提供する企業のデマンドに対しての情報感度を高め、技術を基盤に新たな価値を提案する力が求められています。
2023年10月発行の社内報「SYORYU」では、「お客さまの『ソウゾウ』を実現するために」という特集を組みました。社会課題解決のために変化、進化するお客さまの取り組みに対し、それを感受し、複合的な発想と技術力で新しい価値を「ソウゾウ」しようとするエンジニアの皆さんを紹介しています。また、社会課題と向き合い新たな価値提供に挑む社外の企業事例も取り上げていますので、社員の皆さんには、ぜひその強い使命感や行動力も、参考にしてもらいたいと思います。
今回社内報にご登場いただいた社外の企業の方や当社エンジニアの皆さんの言葉の中に、私が共通して感じたことは、「専門分野を超える」です。「特定分野に強いだけでなく幅広い複合的な視点が必要」「分野の枠にとらわれずに学んでおく」「他分野の応用力を試す」「多様な領域の技術を組み合わせると新しいことができそう」など、複合的な技術力の必要性を説いています。私は、以前から社員の皆さんには「T型人材を目指してほしい」と伝えていますが、まさにそれを目指して行動することが、お客さまの「ソウゾウ」を実現する挑戦となり、そして自己成長につながり唯一無二の存在に近づけるのです。
お客さまのデマンドに対し、最適なソリューションを提案するために、鮮度の高い情報への感度と分野を超えた複合的な技術力をもって、「ソウゾウ」していきましょう。
代表取締役社長
國分 秀世