2024年2月 (社員向け)社長メッセージ
テクノロジーの社会実装
新年最初の世界最大級テクノロジーイベントといえば「CES」ですが、2024年も1月9日から12日まで開催され、過去最高の4,000社以上が出展。来場者も13万人以上となり、大盛況に終わりました。「ALL ON(全てがここで始動)」をキーワードに、世界の各企業がAI、アクセシビリティー、デジタルヘルス、モビリティを中心とした次世代の商品やサービスを披露し、お互いに体験することで、新たなコラボレーションやパートナーシップを生み出す機会になったのではないでしょうか。
主役となったのは、テクノロジーの社会実装です。テック企業ばかりでなく、もともとは「非テック」であった小売業や消費財メーカーも本イベントでは存在感を高めていました。今起きているテクノロジーのパラダイムシフトが産業の未来を変え、われわれの日常生活が、ますます便利で豊かなものになっていくことでしょう。
特に、画像解析や大規模言語モデル(LLM)などの技術で、近年加速度的に進化を遂げている生成AIにより、商品やサービスが新たな価値を持つようになっています。モビリティ分野では、世界の自動車メーカーと米巨大IT企業が組み、生成AIを搭載した「会話できるクルマ」が本イベントで披露されました。今後も、生成AIの更なる進化は、自動運転の「完全無人運転」に向けたコア技術の一つとして期待されています。生活分野では、生成AIを搭載した商品やサービスが、美容や買い物、料理、健康管理などにおいて、パーソナライズされた最適解を導き出す「生活のパートナー」として、新しい体験を提案していました。
私が、今回のCESで感じたことは、展示を目的とした商品やサービスの紹介にとどまらず、社会実装を意識した提案がより顕著に表れたイベントだったということです。サステナビリティ社会の実現に向けたマテリアリティを解決する多面的な取り組みが、産業・業種の枠を超えて一気に拡がってきていると言えます。
われわれは、その潮流を感受し、考動しなければなりません。テクノロジーの社会実装が、日常のあらゆる場面でイノベーションを起こしています。AIをはじめとするテクノロジーの導入によって、今ある仕事は変化し、あるいはなくなり、人の役割は大きく変わっていきます。変化の激しい今だからこそ、健全な危機意識を持って、世界に通用するプロフェッショナルを目指しましょう。
代表取締役社長
國分 秀世