Loading

2024年11月 (社員向け)社長メッセージ

省エネ技術への取り組み

持続可能な社会の実現に向け、企業や個人は、まず2016年から2030年の15年間で達成すべき「世界共通の目標」として、貧困・健康・エネルギー・環境など17種類の開発目標(SDGs)の達成に取り組んでいます。
 

その取り組みのひとつに、「AIの開発と活用によるデジタル化・自動化の促進」があります。例えば、人材不足で悩む工場では、AIやロボットを活用した作業の自動化・無人化が進んでいます。同時にAIは「過去の生産データから生産プロセスの非効率や欠陥を洗い出して業務の効率化と品質の向上につなげる」「生産プロセスのエネルギー消費パターンを分析し、エネルギー使用量の最適化をする」といった貢献もしています。
 

一方で、生成AIのように膨大で高速なデータ処理を行なう場合、データセンターで大量の電力が必要になることも報道されています。AIによるエネルギー需要への影響や効果を語るには、「AI導入で社会にもたらす省エネルギー化」というプラス要素と、「AI稼働によるデータセンター消費電力量増加」というマイナス要素を、トータルで考えることが必要なのでしょう。
 

もちろん、AIの開発と活用は今後も増え、次世代の省エネ技術開発はいっそう求められます。半導体の省電力技術では、トランジスタ微細化による集積化技術、複数の半導体チップをつなぐ先端パッケージング、情報伝送に光配線を融合させる光電融合技術、AI処理に特化した専用チップ設計の開発が挙げられます。また、データセンター内に目を向ければ、フラッシュメモリのみを搭載した、節電効果が高いオールフラッシュストレージの活用などもあるでしょう。また、風力や太陽光などの再生可能エネルギーと蓄電池システムを組み合わせた、エネルギーの省力化と環境配慮への寄与も期待されています。
 

AIの進化は、われわれの価値や役割を劇的に変えていきます。世の中でオープンにされている膨大な技術や情報を整理し汎用化させる役割は、AIに取って代わられるでしょう。ではわれわれの提供価値は何か。それは、自社や自らが持つ差異化の源泉を生かすこと。差異化の源泉とは、まさに「品質」です。メイテックやエンジニアが長年培ってきた固有の「品質」に、いっそうの磨きをかけて、お客さまに提供し共に社会に貢献する。そのために、仲間と切磋琢磨して技術を高めましょう。
 

以上

代表取締役社長
國分 秀世